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2010年2月14日(日曜日)

またまた現実逃避!!

カテゴリー: - susumuhayashi @ 14時13分14秒

うーん.SMART-GS のデモビデオを作らねばならないのだが...やる気がでない.それより田辺から芋づる式に広がってきた思想史の方をやりたい...昨日も昭和10年代の岩波哲学講座の古書一セットが届いたが,表紙の著者名をみるだけでも面白いのに,読んでる暇がない...

と書きつつ,さらに時間を消耗...:hammer:

一つ前に梅原猛さんの「悪口」を書いたが,同僚との世間話で得た知識(印象?)ではだめで,根拠を抑えておくべきだなと思い,Amazon で有名な法隆寺についての本を注文.

これの読者書評が感激的によかった!で,忙しい中,これを書かずにいられない!!(と,言い訳...)

伊勢田さんの物理の話と同じような現象が起きていた.書評の評価ポイントは高いのだが,内容を読むと,「梅原説は現代ではほぼ否定されている,より実証的な著者により少なくともその論拠・根拠がほぼ完全に否定されている」という書評が大半.でも,その「批判」のきっかけを作ったのは梅原さんだから,評価できる,という意見が,また,多い.

これは実に良い.「怪しげ」な理論を最初から否定一辺倒でやると,「やがて正統となる異端」までが抹殺されてしまう.数学史の例で,僕が良く引用するのが,イギリス代数学派.ブールや線形代数のハミルトン,ケーリーなどもこれの末裔だが,これの元のピーコックあたりは,本当にすさまじい.ポスト・モダンの著者など遥かに下にみる,という感じ.(^^;)ブールだって,すさまじい議論をしている.しかし,それが現代代数学の一つの源であることは,誰も否定ができないだろう.これを見てから,僕は,「飛んでる議論」も否定しなくなった.

ただし,後代は,それをちゃんと批判して,さらに,それの持つ歴史的意味を考えなくてはいけない.その時,ホイッグ史観ではだめで,その人たちは,なぜ,そういう風に考えたのか,という歴史的コンテキストの分析が重要.僕が歴史学でやっていることなど,これに尽きるともいえる.そして,その時に,今からみたらどんなに酷いものでも,貢献があれば,ちゃんと評価する.これを社会が行えば,飛んで落ちても,それほど怖くなくなる.だから,良い意味で飛ぶ人が増える.間違えた飛翔もちゃんとチェックしつつ,しかも,間違えた人をぼろくそに言い過ぎてもいけない.
#ただし,努力もしないでお気楽に妄想を垂れ流す人たちへの批判は徹底的にやるべきだろう.少なくとも,僕はやる.

そういう意味で,日本でもちゃんと機能しているところでは,機能している,という無知な僕には感激的な事例でした.

まあ,梅原さんは,もちろん,そんなに酷いとも思えない.ご本人はアカデミックな学問をやってなくても,アカデミックな知が何某か背景にあるので,それを一般社会に繋いだ功績はだれにも否定できないだろう.そういうものは必ず存在しなくてはならない.問題は,大衆とアカデミアの間に位置する,そういう人への評価が低い点だろう.これは梅原さんが社会的に評価されていることに矛盾しているようにみえる
かもしれないが,実は,そうではない.今の日本の場合,真の中間がゆるされず,大衆かアカデミアのどちらかに属することを迫られる.つまり,塀の上を歩くようなもので,どちらかの側に落ちることを余儀なくされる.日文研ができたりして,アカデミズムの側にいるかのように見える梅原さんだが,「正統」アカデミズムからみたら,しっかり反対側に立っている.そういう位置で,かつ,政治家との関係などで,受けた評価とみるべきだろう.まあ,あの世代までは塀の幅が少し厚かったといもいえる.#和辻や九鬼などを思い出せばよい.田辺でさえ,#戦後は「風土論」みたなことを言っている.

ところが,今は,塀の幅が狭くなっているような気がする.そうなると,がっちりとした力のある「ご苦労様な」アカデミズムの研究を踏まえたうえで(ご苦労様だから,本当に時間と労力がかかる),「ロマン」を求めさえする大衆に語りかけるということができない.

伊勢田さんによると(彼は,そういうことも専門),科学では,そういうのをサイエンス・コミュニケーションとかいうとか,こういう部分が十分大きくないと,アカデミズムは社会の支援を受けることができず衰退する.そして,それは数十年単位で社会の経済力やら競争力にさえ大きなブレーキになる.実際,それが起きている.特に社会と技術の関係が,他の分野以上に深い,ソフトウェア(会社や社会を動かしているソフト.エンタ系などという人もいる.エンターテイメントではなくて,エンタープライズ)の分野とかでは,これが大きく,僕がIT人材調査をやっていたころには,常にこれにぶつかり,社会改革に踏み込みまでの気概はないので,溜息をついて,引き下がるということばかりやっていた.しかし,公文書管理法とか裁判員制度とか,いつの間にか,この国の基盤部分が変更されていることが増えてきているように思う.政権交代が起きたということも,そういう変化と関係があるはずだ.
#万里の長城くらいの厚みが欲しい!

昨日は,心配していた学生についての思いがけない朗報もあり,時間的に追い込まれつつも,少し良い気分.:-)

でも,展示準備はできてないのだぞ,
こんなこと書いていないではやくやれっ!!:idea:
という内なる声あり.:cry:


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