Welcome Guest 
メインメニュー
林晋ブログ 最近のエントリ
Blogカレンダー
2012年 1月
« 12月   2月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
Blog 月別過去ログ
Blog 検索
カテゴリ一
ログイン
ユーザー名:

パスワード:


パスワード紛失

リンク
検索

2012年1月28日(土曜日)

コミック 数学ガール ゲーデルの不完全性定理

カテゴリー: - susumuhayashi @ 13時56分35秒

物語「京都学派」の前日についたコミック「数学ガール ゲーデルの不完全性定理」1,2巻
を繰り返し2度も読んでしまった。内容が正確なのは、原作者の結城浩さんが
チェックしたらしいから当然として、解説書の文章では、僕の「ゲーデルの謎を解く」
とか、結城さんの原作でも表現できていない、形式系や形式的証明、あるいは、
数学の推論(証明)を前にしたときに感じる「感情」が見事に表現できている。
こんなの見たことがない。

二巻pp.142-3の「数学の樹」。僕が形式的証明や、
論証的なハイパーテキストをココロのなかでイメージするときの、殆ど、
そのままが絵になっている。信じられん!!

と言いつつ、そういう感情はWEB時代を新時代と感じる旧世代の人間のもので、
作者のように(おそらくは)WEB時代が自分のネイティブな時代の人には、
あたり前のことなのかもしれない。ネットワーク可視化技術は当たり前の
ツールになっているから、こういう図を専門家でなくても自然に目にするはずだから、
若い人の場合は、少なくとも深層心理にこういう図が自然なものとして最初から
潜んでいるのかもしれない。
#僕の場合はプログラム検証などやっていた時代に、R. バーストールさんが
#Mac 上の HyperCardで ProofCheckerを作っていたのを見たのが
#最初の芽だな。

形式的ルールや、形式的体系の説明は難しいものなのだが、
それがテーマパークでのシーンに見事にダブらせてある。
僕は形式的システムの説明に巨大宇宙船の中に作られた自然とか、
マトリックス(映画のです)とか、ディズニーランド(これは社会学由来)
を使うのだが、そのイメージが実際に可視化されたものがみられるとは….

「知らないふりゲーム」という用語も見事だ。これは結城さんのものなのだろうか?
原作には、ここまではなかったような。

コミックを研究テーマにしている20世紀学の杉本さんがコミックにしかできない表現が
あると言っていたが、このコミックを見て納得した。

兎に角、これは凄いので、今後不完全性定理について説明したり、書いたりするとき、
何等かの形で使わせてもらおう。

でも、どうしてもマネができないものがある。それはコミックの形式自体。
複数のキャラクターが同時に目前にあり、それらがコミュニケーションを行なう。
しかも、それぞれが読者のアバター的存在になっている。数学の場合では、
「でも、そういわれても理屈は追えるけど納得できないな」というときの
不安な感情とか、「あっ!そうか!」という時の明るい感情とか、それらが
キャラクターの表情、現在の会話の様式、それらすべてを、イラストと文字情報
という、自分のスピードで見ることができる形式で(ここが動画と違うところ)、
2次元の広がりに配置されている(ここが文章では絶対にまねできないところ)。
かつ、時間軸がある。それもいつでも簡単にもどれる時間軸が。

文章では、著者と読者のトポロジーをこういう風に配置することはできない。
どうやっても無理だろう。良いところで著者と読者の会話くらいだ。
工夫しても会話形式にするくらいだが、1次元の表現形式に本質的に
グラフ構造をもつ複数人の「会話」形式を押し込めると、どうしても無理がある。
実際の会話では、複数の人が声を上げたり、誰かが話しているときに、
他の2人が顔を見合わせて「エーッ?」という印象の共有をやっている
ことがあり、この共有が、ある意見に対する、その2人の印象を強く決定
したりするのだが、こういう情景を、文章で書くのと、コミックにするのとで
は伝わり方が雲泥の差だろう。

PositLogの作者の久保田さんに非常勤講師をやってもらっていたころ、
彼が4コマ漫画を使って、色々なものを見事に表現してみせるのを見て、
これはマネができん、これからの研究者は、漫画を描く能力も必要では
と驚いたものだが、あれより凄い。

コミュニケーション・ツールのモデルになるな!

ところで、一見、1日に二つ投稿しているように見えますが、
前のは寝る前。今度のは起きた後です。実質、2日間。


TrackBacks

このコメントのRSS

TrackBack URL : http://www.shayashi.jp/xoopsMain/html/modules/wordpress/wp-trackback.php/170

この投稿には、まだコメントが付いていません

コメント

_CM_NOTICE

24 queries. 0.030 sec.
Powered by WordPress Module based on WordPress ME & WordPress

XOOPS Cube PROJECT