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2011年12月4日(日曜日)

田辺「思想」特集号論文校了

カテゴリー: - susumuhayashi @ 12時08分47秒

岩波「思想」2012年1月号の最終校正をメールで送る。これで校了。ふーッ。

再校が来る直前に新しいことに気が付いて、かなり手直しをさせてもらった。
岩波の対応は、今回も他の出版社とは違い、この際だから、良くできるものは、
ちゃんと良くしましょうというものだった。批判も多いが、やはり岩波は学術的には、
他の出版社と一線を画す。またまた脱帽。

物理、特にテンソル関係の話が、田辺の「切断」の着想の一つになっている可能性が
大きい。全集の種の論理の冒頭の論文が、種の論理以前の「図式「時間」から図式「世界」へ」
であるように、物理、特に一般相対論の世界のイメージの、「世界」の問題が、種の論理の
先駆として大きいことは、以前から指摘されている。それに加えて、「数理哲学」も、この
物理に対する思想がカタリストになっている可能が大きくなってきた!ますますコーエン的というか、
「科学概論」の時代の田辺のコーエン哲学の解釈との同型性が顕になってきた。
そう考えると、田辺の「トンでも性」は、実に腑に落ちる。むしろ「保守的」だったのだ。
#ヒルベルトが「保守的」だったというのと、同じ意味での「保守」。数学では、
#それが本当に保守すべき主流になったが、哲学では消え去ってしまったので、現代からみると、
#「トンでも」に見える。

ちなみに、テンソルとは W.Voigt が作った
用語で、テンションから来ている。このVoigtが使い、佐藤省三も昭和9年の哲学研究の
論文(「社会存在の論理」と同じ号)で引用しているテンソルの図示の方法が、
切断に似ている。Voigtのもとの図式は、それほど似ていないのだが…
ちなみに、Voigtは独逸語読みではフォイクトだそうだ。デンマーク読みだとフォークト。
独逸の人がオランダの読み方だと違うかもしれないなどといっていたから、
どちらかというと独逸本体以外の名前なのかもしれない。
FORVOでは、デンマーク読みでフォークト、独逸語でもフォークト。
http://ja.forvo.com/word/riborg_voigt/#d
http://ja.forvo.com/word/voigt/
佐藤はフォーグトと書いている。
ゲッチンゲンの物理の教授で、学長もつとめていて、ヒルベルトの物理の公理化の
研究についての Leo Corry の著作でも取り上げられていた。


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